井汲周治井汲 周治
(いくみ しゅうじ)

経歴

1988年 昭和大学歯学部卒業
1993年 日本歯科麻酔学会認定医

研究テーマ

歯科インプラント手術における全身管理

インプラント治療における全身状態の把握と管理(救急時の対応:実習)

日本歯科麻酔学会が歯科医師会に依頼して行ったアンケート結果によれば、過去1年間に院内で全身的偶発症を経験した歯科医師は40%に達するという。高齢化社会の到来に伴い、歯科医院を訪れる患者さんの中で何らかの全身疾患を持っている有病者の割合はますます高くなると思われ、診療中に何らかの偶発症に遭遇することは避けられないであろう。

インプラント手術は、初めて受ける患者さんにとって未知のものであり、不安感や緊張感を持つのは当然である。また、有病者の患者さんほどインプラント手術のような肉体的、精神的ストレスに対して敏感かつ大きく反応を示すことが多く注意を払わなければならない。安全にインプラント手術を行うためには、患者さんの全身状態を良く知り、患者さんに何らかの持病があるならば、その病気に対して理解を深め、対処の仕方を知っておくことが肝要である。今回の講義では、インプラント手術を希望する患者さんが全身疾患を有する場合、どの様に対応したらよいか解説していきたいと思う。

不幸にして偶発症により患者さんがショック状態に陥った時、迅速な救急救命処置が必要である。しかしながらショック状態になった患者さんを目の当たりにし歯科医師がパニックに陥らず最善の処置を施すのは容易ではない。正しい知識を身に付けた上で定期的に院内でトレーニングを行っておく必要がある。そこで後半は昭和大学歯学部歯科麻酔科のメンバーにより救急蘇生実習を行いショック時の対応の仕方について確認していきたい。

実習:救急蘇生実習等