永田省蔵永田 省蔵
(ながた しょうぞう)

経歴

1979年 日本歯科大学歯学部卒業
1985年 熊本市開業

研究テーマ

下顎位とゴシックアーチ、欠損補綴の術後経過

欠損補綴における咬合の概念と実際(デモ)

これまで咬合に関する様々な概念が提唱され、多くの研究発表や臨床実績から下顎位に対する議論が展開されたり、計測機器の工夫・開発につれ下顎運動もその様相も明らかになるなど、咬合は幾多もの変遷を辿ってきました。しかし、咬合の概念や用語の定義を学んでも、或いは、学術書の図解に目を凝らしても、いざ臨床への対応という場面ではかなりの隔たりを感じてしまうのも事実で、そこに咬合を理解し臨床で実践する難しさがあるように思います。

私たちが臨床で直面する欠損を抱える歯列では、それぞれの歯列のおかれる咬合様相はさまざまで、崩壊がはじまったもの、崩壊の渦中にあるものなど、症例の抱える条件は大きく異なります。それぞれの口腔の状況により、下顎位とガイドをどのように据えるかを検討すべきでしょう。

今回は、これらの命題に対し、欠損歯列の咬合にはどんな特徴があるのか、咬合再建に際しての考慮すべき点など、多様な欠損歯列とその特性を踏まえた咬合のあり方と再建の実際について考えてみたいと思います。